イギリス ケンブリッジで生活してみた!の記録🇬🇧

夫の海外留学に伴い、2023年7月末よりイギリスケンブリッジに越してきました。日々のあれこれを記録します。

ちょっと寄り道。

出張の帰りに釜ヶ崎(西成)に寄ってきた。

 

動物園前の駅で降りて歩いてたら、
お酒が入ってる赤い顔したおじさんに、
「お姉ちゃん、めっちゃきれいやー」
と言われた。

 

酔っ払いの言葉をまともに受けたらあかん、
って言うけれど、きれいなんて、
久しく言われてないから、

それでも嬉しかった。

 

その5分後、きれいって言われたー!うれしい!って思いながら歩いてたら、前から来た、
顔が赤くないおじさんとぶつかりそうになる。

 

「だ!だ!」と怒られた。
やっぱり、ちょっとお酒が入ってないと、
私はかわいく見えないみたいだ。
(ふらふら歩いてごめんなさい)

 

ココルームで自転車を借りて、
暁光会(大学の時、住み込みで古紙分別をさせてもらっていたところ、ジブリに出てきそうなところ)まで自転車を漕ぐ。

 

ここは、商店街が長いから、それに、危ないとか関係なく、商店街は酔っ払いのじくざく運転と、歩く人が入り乱れているから、私も思いっきり自転車を漕ぐ。

 

この商店街で、自転車に乗ると、
すいすーいと、商店街を泳いでる気分になる。

 

スーツで、自転車を漕いで、すいすい泳ぐ。
途中でサドルが高くて、パンプスだと危ないなと思って止まったら、近くにいたおじさんが、錆びてなかなか動かないサドルを下げてくれた。

 

ありがとうを伝えて、夕方で飲み屋の提灯に光が付き始めた商店街をまた泳ぐ。

 

暁光会に着くと、だいちゃんがいる。
「あ!名前思い出せないけど、顔わかる!話していき!森下さんいるから」
って言われて、森下さんと、沢山沢山話す。
色々と話を聞いてもらった。

 

話せる人がいること、ここに行けば、あの人がいる。って場所があるのはいいことだなあ。と思う。いつか、私も定住して、そんな風に、「あそこに行けば、みずきがいる。行こう」ってなんとなく頭の片隅で思ってもらえる人になりたいな。

 

森下さんに、新しく出会った人達が発する言葉とか、物の見方になかなか慣れないこととか、取り繕う自分がいやなこととか、色々話した。

いろんな見方があるけど、1つじゃなくて、そこから広がる世界を沢山見れたらいいね、って。釜ヶ崎も1つのイメージからは想像出来ない世界が広がってるよね。って。どれかが間違ってる訳ではなくて、そこをいろんな方向から、深く見ようと、出来たらいいなって。色々と話の中で、見えたことがある。

 

色々と話を聞いてもらい、笑って、
また会いに行きます、と伝えて暁光会を出る。

暗くなった道を、ぱっと明るい商店街を泳ぐ。

空気がぬるくて、甘くて、とろっとしていて
気持ちいい。

 

横浜とか名古屋から、関西に戻ると、
「ああ、この空気やな」と思う。


関西に戻る気はないけれど、死にたいのは
ここかなあ、とふっと思う。

 

空気がちょっと出汁の匂いがする気がする。
また、今度いつ来るか分かんないから、
釜ヶ崎の空気を吸っておこうとおもって、
自転車で商店街をするする泳ぎながら、
息を大きく吸い込んだ。


うちの隣にいたのは、少し体が臭い人だった。

だからその人の匂いも沢山、沢山吸い込んだ。
うちの鼻の中にその人も一緒に入ってきた。
おおおおー、と思ったけど、もう遅い。

ちょっとというか、結構後悔したけど、
まあいいか。って感じで今から帰る。

 

いまは電車の中。臭い人はいない。
でも吸い込みたい空気はここにはないなあ。

 

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